アメリカに来てしばらく経ったが、
アメリカ人の英語は相変わらず聞き取れない。
ジムではいろんな国籍の人がいるから聞き取れる人と聞き取れない人に分かれるが、
一緒に住んでいるネイティブのパトリックとトレの英語は流暢すぎて難しい。
先日の話、
この日、
パトリックは出かけているようだった。
家では、
トレがソファーでYouTubeを見ながら、
「Oh...funny笑!!」
とか言いながら笑っている。
トレに、
パトリックはどこに行ったの?
と聞いてみた。
彼は相変わらずの早口で、
モスモスと話してくる。
その中で聴き取れたのはグローという言葉。
グロー…、
あっ!グローブ(高級ショッピング街)に行ってるのか!!
グローブに行ったかと聞いてみる。
No,No...グローだよ。
…、いやグローってどこだよ??
するとトレは、
ちょっといやらしいジェスチャーをしながら…。
「グローだよ、グロー笑」
あーーー!!
Girlか笑!!
こんなポピュラーな単語でも全然聞き取れないもんだ…。
俺が、
あー、ガールね笑と言うと。
「違う、グローだ。」と指摘される。
たしかウォーターとかのカタカナ英語はネイティブとは発音が違うから難しいと聞いたことがある!
こういうことか…。
しかし、
Funny Peopleが集まるこの家では、
girlは最重要単語だ!!
とりあえず帰国までにgirlだけは正しく発音できるようになって帰ろう。
そう決めた。
俺は海外に行くようになるまで英語は嫌いだった。
どうしても学生の時の勉強のイメージがあり、面白みを感じることはなかった。
ただ海外に出て、
嫌でも英語を使わないといけない環境に来て俺の根本的な勘違いに気づいた。
英語はコミュニケーションだ。
正確に話す必要もない。
相手の意図が読み取れこちらの意思が伝わればいい。
以前、
大和でイギリス人ボクサーのラキームと話していた時だ。
今度アメリカに行くから英語を勉強しないといけないよ。
するとラキームは、
そうだね、プラクティスが必要だね!
そこでハッと気づいた、
英語はスタディするものではなくプラクティスするものなのだ。
これはボクシングも同じで、
どれだけボクシングの試合を見たりトレーナーの話を聞いても、ジムでしっかり練習してトレーニングを重ねないと強くはなれない。
頭でっかちになってむしろ弱くなる。
とにかく練習、実践することだ。
力をつけていくとはそういうことだと思っている。
トレに、
以上の話を簡単に説明してGirlを正しく発音できるようになりたいから練習に付き合ってと伝えた。
するとトレは、
「いいけど、俺の英語はシカゴ訛りだからいい発音とは言えないぜ」
まあ俺は細かいことは気にしない。
そしてトレはレクチャーを始めた、
「まず腰に手をあてる。
そして、軽く腰を揺らしながら低めの渋い声で誘うように言うんだ…。
…Hey Girl...」
おーー!なるほど!!
さっそく真似してみる。
…Hey Girl...
ホントだ笑!!2人で大爆笑。
そんなおバカをやりながら英語の練習をしている。